スペシャル対談 藤本裕子が各界トップに迫る!

スペシャル対談 藤本裕子が各界トップに迫る!

他人の価値観ではなく自分の感性を大切にしたい 女優 萬田久子さん

短大在学中にミス・ユニバース日本代表に選ばれ、1980年NHK朝のテレビ小説『なっちゃんの写真館』でデビュー。その後、映画やテレビドラマ、コマーシャルのほか、司会など芸能活動は幅広い。とくに主婦層からは、自然体でさりげない生き方そのものが高く支持されている。現在は、5月の初主演公演に向け、お稽古に熱が入る萬田久子さん。こだわって暮らす素敵な生き方を伺った。

 

女優 萬田久子さん
まんだ ひさこ  1958年、大阪市大正区生まれ。帝塚山学園短期大学卒業。『土曜オアシス』(NHK総合テレビ/土曜10:05〜10:54)、『八丁堀の七人』(テレビ朝日/月曜19:00〜19:54)にレギュラー出演中。5月の大阪新歌舞伎座で初の主演を務める『大阪純情物語〜惚れて惚れられ! 女と男の泣き笑い!〜』を控え、お稽古真っ最中。趣味はゴルフ、水泳、絵画鑑賞など。

日本の「美しさ」の基準が変わった!

藤本 うわーっ、素敵な衣装ですね。今日はお着物ではないんですね。萬田久子さんとの対談写真 その1

萬田 仕事によっては着物のときもありますけど、やっぱり洋服のほうが多いですね。

藤本 テレビなどで、萬田さんが着物を自然に着こなしているお姿を拝見して、いつも感心しているんです。

萬田 ありがとうございます。今日の衣装は借り物ですが、いつもはもっとラフな格好です。番組ではスタイリストさんにお任せしていますが、普段着は自分で選びます。

藤本 おしゃれのポイントは何ですか。

萬田 流行を自分らしく着こなすこと。私は自分に似合うモノを知っていますから、流行に流されてしまうことはないですね。

藤本 どんなスタイルがお好きですか。

萬田 ちょっと前はパンツスーツが多かったけど、年齢のせいか、今はスカート。フェミニンなイメージのものが多いですね。

藤本 萬田さんといえば実は私、ミス・ユニバース(※1)を思い出しちゃうんです。萬田さんがミスに選ばれたときのことを、なぜかはっきりと覚えているんですよね。

※1 ミス・ユニバース・ジャパン/ミス・ユニバース世界大会に参加する日本代表を選出するもので、外面的な美しさだけでなく、知性、人間性といった内面の輝きを美の重要な要素とし、「真に美しい日本女性」を世界に向けて発信することをコンセプトに実施されている。

萬田 へえぇ、どんな風に?

藤本 健康的な美しさっていうのかな。それまでの「美人」とはどこかが違っていた。「ナチュラルな健康美」というのかしら。これで、日本の美しさの基準が変わるかも知れないって。

萬田 確かに周りはプロのモデルさんのような方ばかり。私だけが、なんでここにいるの?という感じでした。誰も、私が選ばれるなんて思いもしなかったでしょう。

藤本 ところがグランプリに選ばれ、そこからひとりの女の子の人生が180度変わっちゃったんですよね。

萬田 私のおばが応募したんです。おばも身長175cm。とてもきれいな人でしたからミス・ユニバースに出たかったらしいんです。でも結婚して、その夢は叶わなかった。いってみれば、私に夢を託したようなものですね。

藤本 グランプリの受賞は、喜ばれたでしょうね。

萬田 それはもう。途中も大変でしたから。最終審査で自前のドレスを用意するときは、さんざん迷いました。赤や花柄のドレスのほうがウケがいいかな…と。でも結局は、一番のお気に入りだった、コムデギャルソン(※2)の黒のドレスにしたんです。

※2 コムデギャルソン/デザイナーズブランド。1969年、川久保玲が、婦人服の製造販売を開始。81年にパリ・コレにデビュー以来、パリを中心に展開中。名前の意味は「少年のように」。

藤本 きっと、かっこよかったでしょうね。

萬田 黒は、自分に一番似合う色。今でも決め服は黒ですが、当時は黒で勝負する人などいませんでしたから、かえって目立ったようですね。

藤本 おいくつのときでしたか。

萬田 19歳。もう25年も前なんですね。本当は小さいころからスチュワーデスになりたかったんですが、ファッションやエステの世界にも興味はありました。母が洋裁の仕事をしていましたので、家には『マダム』や『ミセス』など洋服の本ばかり。母がつくったバービー人形の着せ替えで遊んでいる脇で、お客さんの仮縫いをしているという光景が当たり前。きれいな布やハギレに囲まれて育ちました。

「お気に入り」だけに囲まれて暮らしたい

藤本 やっぱりお母さんの影響って大きいですね。それに環境もあるのでしょう。じゃあ、お母様は、萬田さんのお仕事には大賛成でしょ?

萬田 ええ。若いころは不安もあったと思いますが、現在は母も一緒に住んでいますから、目一杯応援してもらっています。

藤本 それは恵まれていますね。忙しいから、お家のことはお任せでしょ?

萬田 とんでもない。私、ほんとは全部自分でやりたいくらいなんです。衣食住すべて。結構こだわって、どうせ食べるならおいしいもの。家の中もお気に入りのモノで埋めて、心地いい空間にしておきたいタイプなんですよね。萬田久子さんとの対談写真 その

藤本 NHK『土曜オアシス』(※3)のコーナー「萬田流こだわりライフ」、そのまんまですね。

※3 土曜オアシス/NHK総合テレビ毎週土曜日10:05〜10:54放送。司会柿沼郭アナウンサーのパートナーとして出演中。ベーシックプラスαの流行情報を発信するコーナー「萬田流こだわりライフ」が人気。

萬田 もともと私には「こだわる」という意識は全くなかったんです。ただ、他人の価値観ではなくて、自分が好きなモノを身につけ、好きなモノを集めていただけ。ひとり暮らしが長かったので、他人のモノが部屋にあるのがイヤだったんです。だから母と同居して「おばあちゃんのメガネケース」がリビングにあったりするのが許せなくて(笑)。でもそうは言えないから、バリのアンティークの籠をおみやげに買って来て、「使ってよ」と言って渡したり。

藤本 私だけの空間を大切にしたいという気持ち、わかります。でも、さりげなくプレゼントするなんてやさしいですね。

萬田 母には母の価値観があるし。でも私はわがままだから自分流にしたい。たとえば手袋を箱の中にしまうのでなく、箱の表に手型のように折り紙をかたどって貼り、そこに合わせるように、手袋を置くんです。

藤本 すごくおしゃれ! 

萬田 番組のおかげで皆さんに関心を持っていただき、愛用品をほめられたりするようになって、モノや暮らしについての意識も上がりました。皆さんに、眠っていた才能を発掘していただいたのです。

藤本 贈り物にもこだわるほうでしょう?

萬田 そうそう。相手の喜ぶ顔を想像するだけで、うれしくなっちゃう。

家族と一緒にいる時間を大切にしたい

藤本 お客様を招いてパーティーを開いたりすることもあるんでしょ?

萬田 13年間も息子のシッターをしてくれていた人が料理上手で、彼女の料理を食べたいって、パーティーにはいつも50〜60人くらいの人が集まっていましたね。でも実は、彼女亡くなってしまって…。今は私が、彼女のレシピでおもてなしをしています。

藤本 どんなお料理を?

萬田 最近はスープに凝っています。その時々で具が違うミネストローネです。

藤本 おいしそう。キッチンに立つことも多いんですか。

萬田 オフのときは早い時間からおつまみを用意して、ゆっくりと食事を楽しみます。

藤本 ご家族皆さんでですか。

萬田 家族との時間を大切にしたいので、彼も忙しいけれどなるべく一緒に。椅子に凝っている彼は「今日はコレで」と椅子を選びながらテーブルセッティング。私はワインを用意します。私も居ないことが多いので、居るときはなぜか息子も私のそばをうろうろ。私の部屋まで来て何をしているかと思えば、ゲームをやっているだけ…。

藤本 男の子はやっぱりお母さんですね。あえて何かを一緒にやらなくても、そうやってそこにいて、時間を共有するだけでいいんでしょうね。

萬田 お弁当も「チャコちゃんがつくってくれれば持って行くけど、そうじゃなければパンでいい」って。そう言われればつくらなきゃいけませんよね。

藤本 息子さんから「チャコちゃん」って呼ばれてるんですね。それに萬田さん、とても家庭的なんですね。

萬田 家に居る時間が限られていますので、できるだけ気持ちのいい時間にしようと思っているだけです。

藤本 ほかにはどんなことを?

萬田 時間があれば日記やエッセイとか、何か思ったときに、すぐ書きたくなっちゃうんですよね。

藤本 それは自分のため? それとも誰かに発信したいから?

萬田 うーん、どっちもあるかな。この前、むかしの日記が出てきてペラペラめくっていたら、もう懐かしくて。ページの端に走り書きがあって「男と女の教訓―男と女。仲が悪いときは会話不足になり、仲がいいときは寝不足になる…」なんて書いてあるの。へえぇ、あたしって詩人じゃない! なんて、ひとりでニヤニヤしちゃった。

藤本 スゴイなぁ。きっとそのときの素直な気持ちなんでしょうね。素敵な文章ですよね。ホームページの「萬田手帖」(※4)も読ませていただいています。文才があるから、執筆業でも食べていけますね。本を出される予定はないんですか。萬田久子さんとの対談写真 その

※4「萬田手帖」/司会を務めるNHK総合テレビ「土曜オアシス」のホームページ上で、萬田さんのいきいきとした文章で綴られていた日記風エッセイ。(現在公開終了)

萬田 間もなく『萬田流』という本が出ます。「こだわりグッズ」や「暮らしを楽しむためのプラスα」を自由に書いたものです。

藤本 萬田さん流のライフエッセンスが堪能できるなんて、楽しみですね。次はいよいよ自叙伝ですね。

萬田 去年お話をいただきましたが、私なんてまだまだと、お断りしたんですよ。

私流の「おタツ」を自然体で演じたい

藤本 女優業のほかにも司会、コマーシャル、ナレーター、コメンテーター、レポーターなど、いろんなお仕事をされていますが、どれが優先ですか。

萬田 優先なんてありませんが、その時々で選ばせていただいています。5月は舞台があって、しばらくはそれ一本でしょうね。

藤本 どちらの舞台ですか。

萬田 大阪新歌舞伎座の五月薫風公演「大阪純情物語〜惚れて惚れられ! 女と男の泣き笑い!」。池内淳子さん、赤井英和さんの共演も楽しみですが、主演のプレッシャーで、今からドキドキしているんです。

藤本 萬田さんでも、プレッシャーや緊張があるんですか。

萬田 もちろん。舞台では初めての主演。5月4日から27日までの長丁場です。お客様に観ていただけるか、無事に千秋楽まで務められるかと不安だらけです。以前、十朱幸代さんが座長の舞台をご一緒したときは気が楽だった。毎日のように飲んで歩いてましたけどね(笑)。

藤本 座長の責任、重大ですね。お芝居の内容はどんなものですか。

萬田 大阪下町の良き時代の話。「夢は叶えるもの」という言葉を胸に明るくたくましく生きる女性、何事にも一途でかわいい「おタツ」の半生を、私なりに演じさせていただきます。 

藤本 ご出身が大阪でしたよね。

萬田 大正区です。

藤本 生まれ故郷に凱旋ですね。

萬田 そんなかっこよくありませんが、地を出せそうなので、私流の「おタツ」を自然体で演じたいな。できるだけ大勢の皆さんに観ていただきたいですね。

藤本 おタツのテーマ「夢を叶える」は、この『ビーボラビータ』のコンセプトと同じです。「子育てが大変と夢をあきらめてしまうお母さんたちが多いけれど、夢を描いていこう。夢に向かって自分らしく生きる、そんな大人を見れば子どもたちも夢を描くはず」っていつも言っているんです。

萬田 ほんとにそう思います。母親があんまり構い過ぎてはダメですね。うちは15歳ですが、私も顔を合わせればうるさく言ってしまうほうで、言ってから「また言っちゃった」と、いつも反省しています。

自分の好きなことをみつけたもん勝ち

藤本 萬田流子育て論みたいなものがあれば教えてください。

萬田 息子はやさしくて、「しんどいでしょ?」といつも私を気遣ってくれるんです。でも私は「好きなことをしてるんだから、しんどくなんかないわよ」って。しんどいなんて言ったら、家族みんなから「それなら仕事をやめろ」と言われてしまいますからね。だから息子にも言うんです。「好きなことを早く見つけたもん勝ちよ」って。

藤本 萬田さんがこうして、いきいき輝いていられるのは好きなことをしているからに尽きますね。萬田さんの毎日の生き方が、彼にとっての最高の教科書ですね。

萬田 最近、息子が父親に「学校の先生になるにはどうしたらいいの?」と聞いたらしいんです。

藤本 先生になりたいのですか。

萬田 私はむかしから小さい子はあまり得意じゃなくて、年上の人が好きでした。大きい子の真似ばかりしてきたんです。ところが彼は、いつも近くの公園で小さい子を集めてサッカーを教える…。

藤本 彼は、年下好み?

萬田 親子でも価値観は違いますね。だから、私が彼の人生を決めようなんておこがましい。夢を応援するのが精一杯ですね。

藤本 最後に萬田さんの夢は何ですか。萬田久子さんとの対談写真 その4

萬田 今は、目の前の新歌舞伎座・五月公演の成功。続いて芸術座(東京・有楽町)7・8月特別公演(※5)もありますので、満員御礼となるようにがんばりたいですね。

※5 芸術座7・8月特別公演/浅田次郎原作「椿山課長の七日間」を舞台化。萬田久子、藤村俊二、加賀まりこ共演で繰り広げる東宝現代劇「舞い降りた天使」。笑いあり涙ありの極上コメディ。前売りは5月24日より。

藤本 『ビーボラビータ』の読者は夢を叶えたい人ばかりなので、みんな応援に行きますよ。今から体調を整えてがんばってくださいね。今日はありがとうございました。

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