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子どもの感性を
引き出す
氏家さんが地域活動を始めたのは今から26年前。お住まいの西柴団地周辺に図書館がなく、「自治会館で本の読み聞かせをしてほしい」と頼まれたのがきっかけでした。「ほんの少し演劇の経験があったのと、ふたりの子どもが成長し、相手がいなくなってちょっぴり欲求不満だったので喜んでお引き受けしたの」と当時を振り返ります。そのころ「お話の部屋」と呼ばれていたこの会は、18年を経て「ハロー・ルーム」と改称、現在は金沢地区センターで月1回開催する、親子で楽しむ「おはなし会」に変身。日によって、パネルシアター絵本、手遊び、紙芝居など、毎回20組以上の親子連れでにぎわっています。
「ハロー・ルーム時代は、よく子どもたちとお話づくりをしていました」と氏家さん。たとえば天気のいい日に空を眺め、「あの雲に乗るには、どうしたらいいのかな?」と氏家さん。すると子どもたちからは、「ロケットに乗ればいいよ」「はしごを掛けたら届くんじゃない」「高い山から飛び降りようよ」と、生きた言葉が次々に飛び出します。今度は「何を持って行く?」「雲に乗ってどこへ行こうか?」と、どんどん話をふくらませます。想像力がかき立てられ「豊かな心」が育っていくのです。身の回りの事柄を題材に、子どもたちと一緒になってつくる物語の面白さ。子どもの気持ちを受け止めながら息の合ったやりとり。子どもの自由な感性を上手に引き出す氏家さん。26年のキャリアが物を言います。
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氏家總子(うじいえ ふさこ)さん
連絡先 TEL045-783-3962
「私の宝物よ」と見せてくれたのは、はまぐりの殻に絵を描いた「貝合わせ」。「子どもは木の葉や石ころでも十分遊べます。子どもの遊ぶものは、できるだけ自然を感じる素材がいいわね」と手づくりにこだわっています。
数10冊に上る「手づくり絵本」は、散歩途中で浮かんだアイデアに、いろんな仕掛けエッセンスを加え、最後に絵本を通して子どもに伝えたいものを盛り込んでいくという大変な作業。でも、「あの子たちはどんな顔をするかしらと想像すると、苦しいどころかワクワクしてきちゃう」と氏家さん。本当に子どもが好きなんですね。

わが子のようにかわいい
「絵本」
地域で子育てを
実践する
地域には、氏家さんに育てられた子どもたちがいっぱい。大きくなった彼らにまちで声をかけられたり、ハガキをもらったりするたび「続けてよかった」と実感。中には母親になって子連れで訪ねてくれる人もいるとか。昔のまま「ふさこさん」「◯◯ちゃん」と呼び合って交流できるのも、変わらない気さくなお人柄でしょう。
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数年前「おばあちゃま」になられた氏家さん。お孫さんができて(娘さんが母親になって)子育て中のお母さんの気持ちがより理解できるようになったそう。「子育ては大変だけどかけがえのない仕事。ちょっとでもお手伝いができたらうれしいわ」と目を細めます。
昨年、長年の活動を評価され、「地域功労賞」を受賞されましたが、「ただ好きでやってきただけよ」とあくまでも謙虚な氏家さん。現在は保健推進員金沢東部地区会長として、育児セミナーを担当。目下、対象年齢を上げた企画も模索中。また、能見台ケアプラザの運営委員にもちょっぴり(ご本人いわく)関わられているという忙しさ。
今年も、毎年恒例・秋の「児童アート教室」(金沢区文化協会理事)、金沢区役所の「児童絵本教室」、横浜人形の家のガイドボランティア、六浦小学校の企画運営のほか、六浦小学校での朗読、栄保健所主催の「保育ボランティア講座」(絵本と遊びと子ども)の講師など、すでに予定がぎっしり。
お琴の師範でもある氏家さんの夢は、子どもたちを前に、民話「鶴の恩返し」を琴で弾き語りすること。夢の実現が楽しみですね。

「貝合わせ」
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