池川 明の胎内記憶 赤ちゃんはお母さんを選んで生まれてくるのです

池川 明の胎内記憶 赤ちゃんはお母さんを選んで生まれてくるのです

2011年3月号

胎内記憶について

現在、私はクリニックで出産を扱う傍ら、全国で「胎内記憶」に関する講演や研修活動をしています。最近では随分、認知されてきたようですが、まだこの言葉を知らない方もおられるので、少しだけ解説させていただきます。

「胎内記憶」という言葉が最初に出てくるのは、なんと文部省科学研究費補助金研究成果報告書(1988ー1989)

の中です。「胎児の記憶と学習の可能性に関する研究」というタイトルで、妊婦さんに聞かせていた音を生まれた後の子どもが覚えているかという実験の中で、胎内記憶(インプリンティング)と訳され、「刷り込み」という意味で使われています。インプリンティングというのは、トリは卵から孵ると、動くものを親だと認識して、本当の親でなくてもついて回るというような現象を指します。

胎児は、胎内で聞いた音を生まれた後も覚えているといわれています。音楽家でハミルトン交響楽団の前指揮者であったポリス・ブロットは、若い頃、指揮をしている途中に突然チェロの旋律が頭の中に流れてくる経験を度々していたそうです。「譜面をめくる前から次の旋律がわかる」と彼は語っています。母親にその話をして理由がわかりました。母親はプロのチェリストで、彼の頭に流れてくる旋律は、母親のお腹の中で聞いていた曲だったのです。

さらに1955年には、アメリカの幼児言語の専門家であるヘンリー・トルービーが、赤ちゃんの泣き声を1秒間に4000のパーツに分けて音響分析。声のパターンによってその声が誰に似ているのか、どのグループに属するかがわかるという研究をしていました。そして生下時体重900グラムの5か月の早産した赤ちゃんの声の「泣紋」に、お母さんの話し方に現われるイントネーションやリズムの特徴が出ていることを発見しています。人間の聴覚器官は、妊娠20週には大人と同程度に機能していることがわかっています。つまり、胎内で聞いていた音楽の音を覚えていたことはあり得る話です。本当に外の音が胎児に伝わるのでしょうか?

音楽家の神山純一さんが面白い特許を取得しています。子宮内で拾った音を音源としてサンプリングし、曲にするというものです。その方法で作成したCDが「ほーら、泣きやんだ」というシリーズですが、「胎話音楽」というクリニックのオリジナルCDで、泣いている赤ちゃんが聴くと泣きやむことが知られています。その元になった音源には、お母さんのハミングや、お父さんの「早く出てきてください」という話しかけなど、子宮の外からの音が子宮の中で明瞭な音として録音されています。すなわちお母さん、お父さんの声は、確実に「音」としてお腹の中にいる赤ちゃんに届いているのです。

科学的に知られていることが本当に真実なのか、もう一度「常識」を疑ってみる必要もありそうです。

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