子育て中のお母さんと、子育て支援者のために

今月の特集 編集部注目のこの話題

今月の特集 編集部注目のこの話題!

LIVE LIFE 2008年2月号
イラスト

情報やモノが溢れる今の時代に、母親たちにとって本当に必要なものとは何だろう。国が「子育て支援」をうたい始めたとき私たちは、「母親は支援される人ではない」と宣言したが、その意味を理解する人は少なかった。「母親は決して弱者ではない。母親こそ素晴らしい存在である。もっと、母親の能力や価値を認め、生かせる社会を」といいたかった。いつしかその思いが「お母さん大学」となり、今日までずっと描き続けてきた。


マニュアル世代に育った女性たちが結婚し、母親になった途端に、思い通りにいかない子育てに右往左往。多くが「子育て」という窮屈な枠の中で、誰に相談することもなく、ひとり悶々とするのである。今やマスコミに「虐待」という文字が登場しない日はないほどの現状だが、その恐ろしさを、どれだけの人が実感しているのだろう。

本来、母親になるための教育の場は、家庭であり地域であったはず。だがそれも、時代と共に失せ、必然的に子育ての環境は悪化していった。その結果が、今の社会である。人間が人間らしく生きることのできない社会。人の痛みを感じない社会。今こそ家庭や地域に、「お母さん大学」のようなものが必要だと確信を持っている。

母親がひとりの人間として、夢を持つことができない社会などあり得ない。母親が夢を持てずに、子どもが育つわけがない。これまで何万人というお母さんに「あなたの夢は何ですか?」と聞いてきた。「海外旅行をしたい」「資格を取りたい」…。「お母さんの本当の夢って何だろう」と追求し、「お母さん大学」に辿り着いた。

私たちがイメージする「お母さん大学」とは、一般的な「大学=教育の場」という概念を超え、子育ての素晴らしさを心と体で感じる場をいう。子育ての価値は無限であり、言葉やカタチで伝えきれるものではない。それほど偉大なものである。それを実感できるのも「お母さん」。

「お母さん大学」は、母親同士が情報を共有し、発信し、学び合う場。いろいろなお母さんがいて、いろいろな情報が集まれば、それこそ「百万母力」。100人いたら、100通りの子育てがあっていい。お母さん一人ひとりが、まずは「自分」に、そして自分の子育てや生き方に自信を持つことが、どれほど大切なことか。

そして「お母さん」は、何億分の一の確率でこの世に誕生する「いのち」=「奇跡のかたまりのような子ども」を守り育てるという大事業をしているのだと、母親たちに伝えるのもまた「お母さん大学」の役目。

今もトランタン新聞社にたくさんのお母さんから寄せられている「母たちの思い」(詳しくはコチラをご覧ください)。そこには、喜びと同時に苦しみもあった。ひとりでは戦えない、解決できない問題もある。だが、「子育ては大事業」であり、それができる素晴らしい自分自身(母親)を感じることができたらきっと、どんな苦労も乗り越えられる。苦しいときには「お母さん大学」のみんながいる。夢を語る仲間、助け合う仲間がいる。そんな場を、みんなでつくっていけたら最高だ。

ともすれば、ネガティブな情報に翻弄されてしまう私たちだが、中には、素晴らしい子育ての感動秘話もある。そんな情報を持っているのは、マスコミではなく、一人ひとりの「お母さん」だ。社会の最も小さな単位である「家庭」が愛に満ち、幸せなものであればなお、外に向け発信していこう。

日本中のお母さんたちが、「お母さんはスゴイ!」を心で感じることができたら、素晴らしい未来が実現するに違いない。「お母さん大学」は、一人ひとりのお母さんの心を育てるもの。キャンパスは、それぞれの地域であり、家庭なのである。

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