オババの育児日記 たっくんに完敗ものがたり

オババの育児日記 たっくんに完敗ものがたり

LIVE LIFE 2006年10月号

社会に役立つ仕事を

育児日記2006年10月号 写真

たっくんのパパは、ただ今、育児休暇中。正確にいうとプータロー。10年も働いた会社を、悩んだ末に、きっぱり辞めた。きっと、自分ひとりだったら悩むこともなかったろうに。妻やたっくんがいるがゆえ、何か月も悩んでいた。でもたっくんのパパは、勇気ある選択をした。

多くの人が安定した生活を求める。いやな仕事でも定年まで我慢するしかないと思っている人、妻子を養うためにがんばっているお父さんもたくさんいる。それを自分の幸せと思える人はいいが、中には「妻子のために働いているのに」と、被害者意識を持つ父親も多い。仕事は自分自身のためでもあるはずなのに。

世間の常識でいえば、1年も働かないでいると責められるところだが、実はこれこそ大きな意味のあることなのだ。

たっくんのパパはこの1年間、たっくんの成長という「感動」をママと一緒に体験した。初めてハイハイしたあの日、初めて歩いたあのとき…。その一つひとつ、かけがえのない瞬間は、二度と得難いもの。さらにすごいのは、パパと一緒に過ごした時間は、たっくんの成長にも大きく影響しているということ。それは、あのたっくんの笑顔を見ればわかる。半端じゃない。ママとパパの強烈な愛情光線を浴びて、身体も心もすくすく成長している。だから、パパと過ごしたこの1年は、無駄どころか、これからのたっくんの人生を変えるくらい大切な時間なのだ。

それにたっくんのあの笑顔を見ていたら、親としてやるべきことがちゃんと見えてくる。つまり、これからたっくんのパパが、どんな人と出会い、どんな仕事をするのかも関係する。よく「仕事と子育てとどっちが大事?」なんて聞く人がいるけど、そんなの愚問。なぜなら、本当の仕事は社会のためにやること。つまり、たっくんのためにもつながる仕事。だからこそ、子どもの顔をしっかり見ていれば、自ずとやるべきことが見えてくるはず。未来につながる仕事だ。そんな仕事を見つけてほしい。なければ、つくる。それが、ひとりの親である証。そんな生き方をたっくんに見せるのが、本当の子育てだと思う。

失敗しても、転んでも大したことじゃない。それも人生経験のひとつ。大切なことは、そのとき立ち上がる勇気。たっくんのパパが大好きな波乗りと一緒。

だから、日本中のお父さんたちも、育児休暇をどんどん取って、子どもと一緒に過ごし、感動しよう。そしたら、みんないい仕事をするようになるはずだ。

(藤本オババ)

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