八面六臂 藤本裕子の辛口エッセー

八面六臂 藤本裕子の辛口エッセー

2011年7月号

痛む母の心

お母さんになって、私の中の何かが変わりました。
いろいろなことに、心が、前よりも反応するのです。
たとえば、長女と散歩をしていて青空を見たら…。
「長女がお母さんになったとき、
こんな青空の下、親子で散歩できているのかな」。
そんなことを考え出すと、
いてもたってもいられないような、
苦しい気持ちになります。
☆   ☆   ☆
3歳の子どもがいるお母さんの記事だ。
被災地から遠い町に住む一人のお母さんが、小さな心を痛めている。
震災から3か月が過ぎた。復興は思うように進まず、被災者の苛立ちは計り知れない。
福島第一原発周辺には、放射能汚染で自宅に戻ることができない人たちも多い。
普通の生活ができないことが、どれほど辛いことか。
もう二度と、わが子と一緒に空を見上げることができない母親にとって、青い空は眩しすぎる。

街を歩いていると、今も福島で起きていることがウソではないかと思うほど、人々の生活はいつもと変わらない。心に冷たい風が通り抜けていく。

一日も早く、一刻も早い、被災地の復興を願いたい。だが、ただ消費行動を増やし、経済効果を上げることが、本当に今、一番大切なことなのだろうか。もっといえば、今まで私たちが築いてきた、日本の経済や社会のあり様が、根本の問題であるような気がしてならないのだが…。

目を閉じて、わが子を思う。
森を駆ける子どもたちの声が聞こえますか?
海辺で戯れる子どもたちの声が聞こえますか?
私たちは、どんな未来をわが子に贈れるのだろう。
夏だというのに、長袖の服を着てマスクをし、放射線量に怯えながら、学校に通う福島の子どもたち…。

今、福島で起きていることを、日本で起きていることを、一人の母親として、人間として、静かに感じたい。子どもたちが元気に育つ空も、海も、大地も、みんなつながっている。私も、痛む心を抱えながら、これからもずっと生きていく。

母親として何ができるのか…。7月30日、横浜に集まって、共に考えませんか。子どもたちの未来を、夢を。

(藤本裕子)

バックナンバーの一覧へ戻る

ページのTOPにもどる
老若男女響学「お母さん大学」プロジェクトはこちら
お母さん大学メルマガ藤本でこぼこ通信 登録はこちらから
『百万母力』はこちらから
『百万母力』はこちらから
『百万母力』はこちらから
『百万母力』はこちらから
ブンナプロジェクトはこちらから
池川 明先生のDVD「胎内記憶」&本のご購入はこちらから
 
株式会社トランタンネットワーク新聞社 〒221-0055 神奈川県横浜市神奈川区大野町1-8-406