八面六臂 藤本裕子の辛口エッセー

八面六臂 藤本裕子の辛口エッセー

2010年6月号

お父さんは、空に輝く星

親の恩の尊さを説いた「父母恩重経」。薬師寺の故高田後胤さんが書いた『三人の天使』(講談社刊)によると、経典には「母」という字が33回も出てくる。対する「父」はわずかに11回。つまり、お釈迦様が説いた「父母恩重経」はかなり母親に偏っているらしく、『お母さん業界新聞』と同じだとニンマリ。

また「母」という字に「くさかんむり」をつけると「苺」。しかし、父につけると「艾」。同じ親でも、母は甘い香りで愛されるのに、父は、顔をしかめるお灸の焼き草。ここでも、父は母には勝てない、と嘆く師。

お母さん大学の「誕生日に母を語る」という企画。「父母恩重経」にも「誕生日は、母苦難の日」とあり、「母は命がけで子どもを産む」と書かれている。誕生日にプレゼントやケーキもいいが、自分が今ここに生かされているのは母あってのもの。誕生日には、母のために花を飾り、母を思いたい。それにしても、母とはいいものだ。死んでからも子どもに愛される存在だ。

しかし、気になるのはお父さん。灸を据えるどころか、最近の「父親の育児」流行り。母親支援どころか「父親支援」なる言葉も登場。行政は父親の育児サークルや父親の会などをネットワークし、さらには父親向けの育児プログラムを用意。ますます「母親化」するお父さん。 また「イクメン」(育児をする男)という言葉がマスコミにもてはやされ、それをターゲットにした育児応援グッズや雑誌も花盛り。だが、父親の軽薄さを助長しているように思えてしまうのは、私だけだろうか。

父親の役割とは何だろう?

働くことは未来をつくること。その真の意味を、父親は子どもにどう伝えるか、どう見せるか。だが、売上げだけが目標の企業では、仕事に夢を持つこともできない。残業で余計な仕事をするくらいなら、さっさと家に帰って、子どもと本気で遊んだほうが、ずっといい。

社会のバランス(均衡)が崩れ、おそろしいことに、地球のバランスまでが崩れ始めている。

前述の書に、「お父さんは空に輝く星です。人生の道しるべになってくれる空に輝く星、それがお父さんです」ともある。父を讃えるインドの詩だ。

雄大な空に輝く星…、それがお父さん。お釈迦様にもアテにされていないお父さんだが、今こそ、空に輝くスターになれるチャンス。お父さんも、がんばってみませんか?

(藤本裕子)

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