八面六臂 藤本裕子の辛口エッセー

八面六臂 藤本裕子の辛口エッセー

LIVE LIFE 2006年8月号

つくればわかる

もう17年も何がよくて新聞をつくっているのか。この間、『トランタン新聞』から『お母さん業界新聞』に、そして『リブライフ』へ。「新聞が進化する…」なんて、偉そうなことを書いたが、そんなかっこいいもんじゃない。つくればつくるほど、こだわればこだわるほど、考えれば考えるほど、世の中のおかしなことが見えてくる。つくればわかる…

何が正しくて、何がおかしいのか。「価値観の多様化」なんて曖昧な言葉が横行し、「個性の時代到来」なんて嘘っぽい言葉が飛び交っている。わかっていない人間がわかったように書く文章ほど、気持ち悪いものはない。一旦見えてくると、もう何も書けない。何のために書くのか、何を伝えたいのか、見えなくなる。つくればわかる…

文章を書くのが人間であれば、その文章には「心」があるわけで、正しい文章など誰にも判断できるものではない。なのに、その文章が正しいか正しくないかという判断しかできない人もいれば、それが正しいか正しくないかを全く関知しない人もいる。つくればわかる…

人が集まれば、そこには必ず空気が流れている。目には見えないが、しっかりと流れている。しかし学校でも職場でも、「今、発言すべきことは、それじゃないだろ」と思うようなシーンばかり。そこにある空気を読めない人が、なんと多いことか。そんな人には、どんな言葉も届かない。つくればわかる…

美しいものを見て美しいと思えるなら、おかしいことをおかしいと言えるはずなのに。その人の目には、本当に美しいものなど何も見えていないのだろう。怒りよりむしろ、かわいそうにすら思えてしまう。だがせめて、未来ある子どもたちには、本当に美しいものを見せたい。つくればわかる…

自分のことしか考えない身勝手な人間が、母親になり、教育者になり、経営者になる。未来が見えないのも当然だ。昨日、保育士の資格を取ろうとしている母親からのメール。「10〜14歳の児童の死因の第3位は自殺と知り、とても勉強どころではなくなりました…」。その感覚がすべてだろう。つくればわかる…

じっと目を閉じて考える。体の底から溢れ出るもの。何だかわからないけど、感じるもの。怒り狂う嵐の海…、朝陽輝く穏やかな海、母のような海…。自分の内にある何かが、大きく揺さぶられている。

なぜかその感覚がうれしい。生きている自分を感じる。

だから、つくればわかる…。

(藤本裕子)

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