八面六臂 藤本裕子の辛口エッセー

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LIVE LIFE 2005年6月号

子育て支援の文化を創る

親子でベートーヴェンコンサートの協賛依頼で企業回りをしている母親たちからの報告では、企業の子育て支援はまだまだ非現実的。さすがに大手企業では次世代法の話は通じるものの具体論を模索中、しかも義務感は拭えない。

一方で、次世代法なんて制度も何も知らない中小企業の社長の「うちは社員に、どんどん子どもを産みなさいと言っているんです」というセリフに、思わず拍手した。

ある既婚女性が就職試験の面接で、「出産の予定は?」と質問された話が新聞に出ていた。質問の答えは「当面、産む予定はありません」。さらに「子どもが熱を出したらどうしますか?」と続く質問には「家族や周りが助けてくれます」。そう応えなければ、彼女は採用されない。

先日、ある大手新聞社の女性記者と出会った。来月から半年間、子連れで海外研修に行くという。思わず「子連れで?」と叫んだ私。この会社では、子連れで海外研修に行く人が多いという。彼女いわく「子どもができてから社会を意識するようになり、仕事に幅が出たし、楽しくなった」と。この会社のトップに会いたいと思った。

先ほどの「子どもの熱…」の質問に対し、「日ごろ仕事で、子どもにもさびしい思いをさせていますから、病気のときくらいはそばにいてあげたいですね。もちろん、それで仕事に支障がきたさないように、日ごろから仲間と信頼・連携の仕事に努めたいと思います」と答える人を採用する会社はあるだろうか。

それが、どれだけ働く母親たちの安心と、さらに仕事の効率をも上げることになるか。

子育て支援制度は、人が人として社会に生きる上での基本。だが、これからの課題は、子育て支援の「文化」を創ること。次世代法に「人の心」をプラスできたら、日本の子育ても少しは変わるかもしれない。

そんな企業を探しに、お母さんたちは、今日も走り、メモをとる…。

(藤本裕子)

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