八面六臂 藤本裕子の辛口エッセー
母親たちが新しい価値と出会う日
リブライフを発行して、8号を迎える。まだまだリブライフを伝えきれていないが、かつての『お母さん業界新聞』ではわからなかったことが、少しずつ見えてきた。これまで「価値観の違い」「価値観の多様化」などと、さもわかったかのように表現してきたことが、とても恥ずかしい。
何もわかっていなかった…。自分の中にある価値観が、自分の価値観ではなく、社会の中で都合よくつくられた価値観だったことに、今やっと、気づき始めた。
教育も、いったい「何のため」「誰のため」の教育なのか。本当に心から子どものために考えられた教育になっていれば、子どもたちは、もっと幸せなはずなのに…。
子育て支援もしかり。母親たちの心の叫びを無視して、素晴らしい子育て支援といっても母親たちには届かない。子育て支援に関わる人の都合が優先されている。
不透明な社会の中に存在するご都合主義の価値観…。気づいていないのか、気づきたくないのか。ほとんどの人が、世の中にあるおかしな価値観を直視しない。そのまま一生を終えるほうが幸せなのかも知れない。ただ、気づいた人間はどうする? 黙ってその価値観に迎合するだけなんて、あんまり悲し過ぎる。
このままでは、子育て社会に未来はない。だからこそ、私は母親の力のすごさを信じたい。それは、私自身を信じることにもつながるから。
今までの子育て情報は、社会にあるつくられた価値観の中で発信してきたものに過ぎなかった。『お母さん業界新聞』に限界を感じたのは、そこにあるのかも知れない。残念ながら、その危機感さえ感じていない母親があまりにも多過ぎる。もちろん、私もそのひとりだった。
子育てのステージから人間のステージに広げる中で見えてきたもの。それは、「新しい価値」。そして、その「新しい価値」は、自分たちでつくるものだということ。
子どもを守る母親であれば、子どもの笑顔を描いて、「新しい価値」をつくることができる。子どもたちの社会に何が必要かを、一人ひとりの母親たちが考え、そして行動するれば、必ず見つかるはずだ。
その日と出会うために、今ある価値観、今のある常識の中で行動するのではなく、自分の心にある「新しい価値」を信じて子育てしよう。母親だからこそ、きっとわかる。 春、新しい風をしっかり感じてください。







